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第3745号  2020年(令和2年)3月13日 金曜日


● 2020年度 町一般会計当初予算 対前年度比3%増 76.6億円 新クリーンセンター 秋に入札
● 夏休みに小中学校へ配備 タブレット端末 327台 補正予算で繰り上げ事業化
    ネット環境も改善
● 新型肺炎対策 小中高 春休みまで臨時休校 戸惑い 不安の中で…
    保護者の思いは…
    保育園は開園
    学童保育は継続 利用は通常より少し多い程度
● 感染防止緊急対応策の策定で 町村会と知事がテレビ会議
    PCR検査体制 来島者減の損害補償など要望
● 都民ファースト  島の要望知事へ
● フリージアまつり 限定的に開催へ ※3/13 すべてのイベント中止が決定しました
● 「宿や飲食店への支援を…」 相次ぐキャンセルや自粛などで
● 島の水際対策 竹芝 調布 八丈島で
    おがさわら丸 検温、問診も
● 町立八丈病院 新型コロナ外来設置
● 島内の公共施設 利用休止や休館に
● 大島椿まつりも低調 2月からキャンセル増加
● 中止や延期になった主な催し
    キャラバン町長班中止
● 増税にコロナで需要減 懇親会は自粛 水産加工協総会
● 個撰のロベ 高級魚も安値  
    ぺったん虫被害も
    魚も市場価格低調
● 八高卒業式 保護者の出席なく 
    全日制合格者51人  
● 確定申告の期限 4月16日まで延長
● 新しい資料館をつくる(7) 山梨県立博物館学芸員 丸尾依子さん
    息の長い博物館活動 らしさの再発見、変化にも対応
● 裸の地形で読み解く火山 「赤色立体地図」を発明 千葉達朗氏が講演
    大島で稀有な経験
    八丈の東山西山神止山 他島に見られない地形
● 暗く美しい夜空を  神津島村が条例制定  国際認定 星空保護区申請へ 光害防止 村あげて取り組み
    星空ガイド18人
● 2月の来島者微増
● 気象庁「記録的暖冬でした」 八丈島もぽかぽか

お知らせ

今号に掲載しましたコロナウイルス関連の記事は、おおむね3月10日までの情報によるものです。
内容はすでに更新されていることもあります。ご了承ください。 

 


 


裸の地形で読み解く火山
「赤色立体地図」を発明 千葉達朗氏が講演

 

 国土地理院のサイトで公開している八丈島の赤色立体地図。「地理院地図」で検索すると、10メートルメッシュの解像度の地図が見られ、無料でダウンロードできる。


 赤色立体地図を発明した火山学者・千葉達明氏

 

 地図を真剣に見つめる人々

 

 

 赤い色の濃淡で地形を立体的に見せる表現技法「赤色立体地図」は、地震や噴火、洪水などでできた地形の凹凸がひと目でわかることから各方面で注目されている。これを発明した火山学者・千葉達朗氏が2月8日夜、八丈ビジターセンターで講演した。同センターの主催で、『赤色立体地図で読み解く八丈島の火山』がテーマ。
 アジア航測株式会社に所属する千葉氏が「赤色立体地図」を生みだしたのは02年。同社が国土交通省の委託を受けて、約1100年前の貞観噴火で流れ出た溶岩の上に広がる富士山の青木ヶ原樹海の地形・地質調査を行ったときだった。
 同樹海の溶岩はその上に育った木々のおかげで侵食されることなく当時のまま残されている。同社は、航空機から下へ向けてレーザー光線を発射して距離を測定する航空レーザー測量を行った。レーザー光線は、1秒間に3万発照射するので樹木の隙間から地面に到達し、地形を丸裸にできる。この手法で得られた標高データをもとに赤色立体地図を作ると、たとえば樹木に覆われた古墳の形状も知ることができる。

 1986年に伊豆大島が噴火した時、千葉氏はカルデラ内に立ち入って2日前(11月19日)の溶岩流の分布を調べていた。幅がボールペンほどの地割れを見つけたのは、再噴火の5分前。警察に知らせようとしているうちに、フェードインするジェット音がして、山腹で割れ目噴火が始まった。この稀有な経験をして以来、火山の研究にのめり込んだ。
 千葉氏は表面に赤色立体地図を描写した伊豆大島の精密模型を、都の仕事で作っている。噴火が始まって火口の位置がわかれば、すぐに模型の上で液体を流す。そうすることで溶岩流を予測するシミュレーションに活用できるという。

 


八丈の東山西山神止山

他島に見られない地形

 

 

 
 八丈島の火山については、5メートルメッシュの解像度の「赤色立体地図」を、3D画像で見ながら、溶岩の流れなどを読み解いた。
 西山(八丈富士)の山頂火口内にある溶岩ドームは、▽溶岩湖の形成・固化▽マグマの逆流▽地下に空洞▽マグマの再上昇▽高圧ガスの生成▽空洞の膨張、で形成されたことが推定される。溶岩流は1本1本血管のように見え、水の流れや水蒸気爆発、割れ目噴火口の跡も確認できる。頂上まで生えている草木のおかげで噴火当時の地形が守られている。溶岩流は、先端はロウソクのしずくのようにふくらみながら斜面を流れ、そうやってできた「でっぱり」は頂上付近から見られ、下へ行くほど枝分かれしている。
 神止山のすぐ北には、溶岩で埋まった楕円形のくぼみも確認できる。これは水蒸気爆発の跡で、三宅島の大路池とよく似ているという。「神止山は深い谷が櫛の歯のように入った変わった地形で、伊豆諸島では見たことがない」と千葉氏。
 東山(三原山)についても、「二重三重のカルデラ、深い谷、蛇行する川。日本の内陸の第一級のすごい山と同じ地形。ふつう島というのは周りが海で、真ん中が山で、谷は放射状に入ることはあっても、こんなに複雑に入り組んでいる地形は島で他に知らない」と解説した。
 防災面に関しては、「いざという時に八丈島では何が起こり得るかを考えて過ごすことが大切」と指摘した。