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第3744号  2020年(令和2年)2月28日 金曜日


● 新型コロナ 春の観光に大打撃  3月末までの団体ツアー キャンセル3割も
● 町 アシジロヒラフシアリ根絶作戦 樫立で実証実験へ 500カ所にベイト剤 効果判定
    やっかいな特徴は「多女王性」「家屋侵入」
● オリックス 地熱事業連絡会で計画示す 生産・還元井4〜5本掘削 掘削深度 最大2000メートル
    掘削の影響感知するモニタリング強化を
● 地下還元による地震誘発は… 「自然流下で地下の割れ目に」
● 土砂災害ハザードマップ 地域で検証 追記を 樫立自治会住民総会
● 19年度産振研 研究発表会
    群馬県 神津牧場 多角経営を学ぶ 商工会青年部
    関東東海花展と東京オリーブ 八農振
    ガーベラとミツバ 浜松の生産者視察 八農振
    リアルな島暮らし「島暮ら荘」で体験 移住定住促進協
● 海保羽田航空基地「118番」周知活動 三小6年生 航空機内見学
● 五島出身 小畑照之新署長 「八丈はふるさとに似た風景」
● 坂下に10カ所 防犯カメラ運用開始
● 新しい資料館をつくる(6) 山梨県立博物館学芸員 丸尾依子さん
    幼い子どもと博物館 解説より観察を大切に
● 町に初の女性消防士 澁屋智美さん 誰かを助ける仕事をしたい
● 八丈島駅伝大会  新型コロナ対策 開・閉会式とりやめ
● ちょんこめまつり中止 新型肺炎対策で
● マスク、消毒薬が品切れ
● 八丈島ゲートキーパー講演会 自然体で聞き、声をかける 相手に届くのはマニュアルより個性 
● 産業祭  協力者へのジャンパー支給 全協で議論 「毎年 必要なの?」
● P連作品展 ルスカスアート
● 南海俳壇 八丈俳句会(一月例会)
● たんしん           
    2月29日 第47回八丈島法律相談会
    2月29日 講演会「世界・八丈の海を守ろう」
    3月 6日 島しょ農水センター八丈事業所(農業)の研究成果発表会
    3月 6日 アイスランドセミナー
    3月14日 八丈サイエンスクラブ年度末発表会
    3月15日 第7回八丈島芸能文化祭  

    ※たんしんでお知らせした各催しは変更になることもあります。詳しくは主催者にご確認ください。

※2/28現在

2月29日 講演会「世界・八丈の海を守ろう」
3月 6日 島しょ農水センター八丈事業所(農業)の研究成果発表会
3月14日 八丈サイエンスクラブ年度末発表会
3月15日 第7回八丈島芸能文化祭

の中止が決定しています。

 


 


町 アシジロヒラフシアリ根絶作戦
樫立で実証実験へ
500カ所にベイト剤 効果判定

 

 体長2.5ミリほどのアシジロヒラフシアリ
 
写真撮影=高須英之さん

 

 


やっかいな特徴は

「多女王性」「家屋侵入」

 
 数年前から島内で爆発的に繁殖し、家屋に侵入するなど島民生活の大きなストレスとなっているアシジロヒラフシアリ。町は来年度予算に154万円を計上し、樫立地域で一斉駆除の実証実験を行う。2月11日の樫立自治会住民総会で、町住民課が同種の生態や駆除実験の詳細について説明し、住民に実証実験への協力を求めた。
 八丈島で大繁殖しているアシジロヒラフシアリは九州南部や沖縄では普通に見られるアリだ。専門家によると、同種はもともと樹木に営巣する性質で、八丈島のように民家に入り込んで繁殖することはなく、遺伝的な変異で民家に住み着くようになった一部のグループが、八丈島に入って繁殖している可能性もある。
 植物につくカイガラムシやアブラムシと共生し、これらが分泌する甘露や植物の分泌する蜜を好む。液体食を中心とした雑食性で、家屋内では糖分を含んだ食品や生ごみに大量に群がる。また、理由は不明だが、電気のブレーカーやコンセント、スイッチ内部に集まって、不具合を起こす事例が多く見られる。
 他のアリと違う極めてやっかいな特徴は、通常、アリは巣の中に卵を産む女王アリが1匹いて、女王アリが死ぬとその巣は滅びるが、同種は一つの巣に複数の女王アリがいる「多女王性」という点。日本全国で話題になっているアルゼンチンアリ(八丈島ではまだ未確認)も同じ「多女王性」で、働きアリ1000匹に8匹ほどの女王アリがいて、駆除しても1匹でも女王が生き残れば巣が復活してしまう。
 同種はこの比どころではなく、働きアリとほぼ同数の女王アリ(職蟻型女王)がいて、次々に卵を産み短時間で巨大なコロニーを形成する。特に八丈島の個体群は、民家に侵入して繁殖する特徴を持ったことで、数百万匹単位で構成される巨大なスーパーコロニーになっていると考えられる。
 この種類のアリだけに効く殺虫剤を開発するのは困難。また、住民がそれぞれに市販の農薬や殺虫剤を島中に散布するやり方では、島に生息する昆虫類などあらゆる生物種に重大なダメージを与えてしまう可能性も。そこで、町ではベイト剤(毒エサ)を巣に持ち帰らせ、巣ごとたたく方法を検討している。
 アルゼンチンアリ駆除に効果を上げている方法だが、八丈島に繁殖しているアリに効果的なベイトの形状・味・臭い・色をはじめ、容器の形、仕掛ける場所や時間などを解明するために、現場で実証実験を繰り返して、有効な駆除方法を開発する必要があるという。
 そこで、来年度、樫立地域で一斉駆除の実証実験を行う。民家や倉庫、農業用施設など、アリが生息していそうな場所500カ所を選び、実施日を決めて、1カ所当り20個程度のベイト剤を置き、1週間程度で回収。その後住民にアンケート調査して効果を確認する。薬剤や置き方を変えて、年2回実施する予定だ。
 町が事業主体となり、首都大学東京、国立環境研究所に協力を得て実施する。実証実験で有効な方法が見つかれば、その後、島内全域で一斉駆除を行い、短時間で一気に根絶させたいというのが、町のシナリオだ。