都が主導、八丈島で実施される2つの新たな事業
@ 今秋 自動運転バス実証実験
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低速電動コミュニティビークル「eCOM-10」=写真=は、最高時速19キロ、対面座席で乗車定員は16人。ソーラーパネル、車椅子用リフター、スペアバッテリーなどを搭載。窓ガラスはなく、荒天時の運行は難しい。(写真提供・日本工営株式会社)
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東京都が主導して八丈島で実施される2つの新たな事業が相次いで発表された。
6月6日には「自動運転技術を活用したビジネスモデル構築に関するプロジェクト」の概要が公表された。都が建設コンサルタント大手の日本工営株式会社に事業プロモーターを委託し、公募によって先進的な2つのプロジェクトを選定。その1つが「島しょ部観光MaaSの実現に向けた移動手段創出」で、株式会社愛光観光、NTT東日本、NTTデータ、群馬大学が共同で行う事業。
八丈島空港と八丈島観光協会間の公道ルートを自動運転のEVバスで往復して結ぶ実証実験で、今秋に2週間程度行う。複数の交通手段による島内観光ルート情報の検索・予約・決済がスマートフォンなどでできるサービス(MaaS=マース)も提供し、ビジネスモデルとしての実現可能性を検証する。
車線変更や右左折、停止などをすべて自動で運転するが、ドライバーも同乗し、トンネル内や緊急時、駐停車時は手動で操作する。
A 20年12月 350人規模国際会議開催
小池都知事は5月30日の記者会見で、来年(20年)12月に電気電子工学系の国際会議「SCIS&ISIS2020」を八丈島で開催すると発表した。都では国際会議(MICE)の都内への誘致・開催に向けさまざまな支援を積極的に行っているが、島しょ地域での開催は初めてで、経済波及効果が期待される。
主催はソフトコンピューティングと知能システムに関する国際学会「日本知能情報ファジィ学会」。会期は12月5〜8日で、参加予定者は350人(うち海外から150人)。町役場会議室や町ホールを使用する。
小池知事は「会議を通じて、東京の島の魅力を知っていただく。東京に島があることを多くの海外の方はご存じないということも含めて、観光振興に大きく寄与すると考えている」と述べた。
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