フリーダイビング離島初公式記録会
1年かけて準備
Blue Arch CUP 2018
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日本記録は男女とも7分台のSTAで、1人だけ5分台を記録した梶選手。ジャッジからホワイトカードが出ると、サポートメンバーと共に笑顔がはじけた
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離島で初めてのフリーダイビングの公式記録会「Blue Arch CUP 2018」が7日、八丈ビューホテルのプールで開かれた。
国際的な競技団体・AIDAインターナショナルの公認を得た記録会で、水中で呼吸を止める時間を競うスタティック アプネア(STA)と、一息で水平に泳ぐ距離を競うダイナミック ウィズフィン(DYN)と同ウィズアウトフィン(DNF) の3種目(STA+1種目の2種目選択制)に、島内外の選手27人(島外17人)が参加し、審判を含めスタッフ42人(同15人)が大会をサポートした。
主催したのは6年前に発足したフリーダイビングチーム「ブルーアーチ」(石坂歩代表、メンバー16人)。日本代表の岡本美鈴さんの指導を受け、フリーダイビングを楽しみながら技術を磨いてきたが、メンバーが公式記録を残すには島外遠征しかなく、「だったら島で記録会を」と、ほぼ1年前に大会の開催を決めた。
AIDAの認可手続きを進めながら、SNSなどで島外へ参加を呼びかけたのが今年5月。反応は予想以上で、その日のうちに予定枠は埋まった。それからも大会で事故がないように、セーフティのメンバーを育てるための安全講習などを重ね、この日を迎えた。
水中で息を止めている時間や、一息で泳げる距離を競うシンプルで一見地味な戦いだが、ドラマはある。3人が同時に行うSTAは、水中で耐える選手のつらさが観客にも伝わり、浮上して一連の動作を行い、ジャッジから成功のホワイトカードが出ると、観客もホッと一息。いつしか自分が戦っているような一体感が生まれてくる。
安全のためにも、絶対に一人では行わないのがフリーダイビングの原則。競技会も選手はもう一人の相棒(バデイ)とチームを組み、お互いが競技で深い集中に入り、リラックスできるようにサポートする。
結果は男女を通じて、梶眞理子さんがSTAで5分22秒、DNFで129bの2冠。DYNは三野夏美さんの150bがトップとなり、18年世界選手権女子日本代表の2人が実力を発揮した。大会デビューが多かった島内参加者は初めて記録が認定されたり、自己記録を更新するなど、地元での公式戦で新たな一歩を踏み出した。
屋外プールでの公式記録会は珍しいこともあって、島外参加者からは「プールの底に光が揺れて気持ちよかった」「大会全体がとてもアットホームで楽しかった」と、開放的で堅苦しくない島の雰囲気が受け入れられ評判は上々。代表の石坂さんは「みんなで苦労した分、手応えもあったので、できれば来年も続けてやってみたい。もっと島の方に観に来てもらい、フリーダイビングファンを増やせる大会をめざします」と話している。 |