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第3712号  2018年(平成30年)10月26日 金曜日


● 19〜25年度 山村・離島振興事業  農業座談会 世代超え課題を討論
   農地確保や組織的経営
   小単位での協働
   災害時の食糧自給も…
   施設整備希望25件
● 息をのむ静かなドラマ フリーダイビング離島初公式記録会
   1年かけて準備 Blue Arch CUP 2018
● 八重根港に「和歌山県民感謝の碑」
   明治25年 200人余が漂着 紀南のサンマ漁船団を救護した島民への感謝
   島への恩 忘れない 和歌山と八丈交流深める契機に 除幕式で
   遭難したサンマ漁船 弁天山の提灯の明かり目指し櫓こぐ
● フリージアインフィオラータ 委託内容で折り合わず中止に  
● 新町議14氏公約と声明
● 加茂川会20周年公演 昔ながらの芸能継承
● 八高普通科 来年度募集枠 2学級
● 末吉の都道下り坂で自転車運転中の死亡事故 
● 町の定例表彰 功労者25人に
● 第58回 八丈管内中学校陸上競技記録会上位入賞者 新記録は4つ
● 南海俳壇 八丈俳句会(十月例会)
● たんしん 
   26日、NHKBSプレミアム「新日本風土記」で八丈島の紹介
   大賀郷中音楽会 28日、富士中合唱コンクール 11月10日、町ホールで
   三根小・大賀郷小運動会 11月3日
   3日、テレビ東京「有吉と7人の島人たち」は八丈島が舞台
   第33回浅葉杯八丈島全島卓球大会 ジュニア=9日 一般=11月10・11日、大小で 
   優婆夷宝明神社例祭 10日=御輿、11日=境内で夜店、太鼓、餅まき、抽選会など
   社協福祉バザー 11日、三根小で
   ドヴァリョナス音楽学校(リトアニア共和国)コンサート 12日、町ホールで
   第6回八丈島芸能文化祭 11月17日、町ホールで
   南海タイムス社杯第84回学童部春季野球大会結果
   シニア卓球競技会結果
   第31回TEPCO杯(女子バレーボール大会)結果
   


 

フリーダイビング離島初公式記録会
1年かけて準備

Blue Arch CUP 2018

 Blue Arch CUP 2018の様子


 

 日本記録は男女とも7分台のSTAで、1人だけ5分台を記録した梶選手。ジャッジからホワイトカードが出ると、サポートメンバーと共に笑顔がはじけた



 

 
 離島で初めてのフリーダイビングの公式記録会「Blue Arch CUP 2018」が7日、八丈ビューホテルのプールで開かれた。
 国際的な競技団体・AIDAインターナショナルの公認を得た記録会で、水中で呼吸を止める時間を競うスタティック アプネア(STA)と、一息で水平に泳ぐ距離を競うダイナミック ウィズフィン(DYN)と同ウィズアウトフィン(DNF) の3種目(STA+1種目の2種目選択制)に、島内外の選手27人(島外17人)が参加し、審判を含めスタッフ42人(同15人)が大会をサポートした。
 主催したのは6年前に発足したフリーダイビングチーム「ブルーアーチ」(石坂歩代表、メンバー16人)。日本代表の岡本美鈴さんの指導を受け、フリーダイビングを楽しみながら技術を磨いてきたが、メンバーが公式記録を残すには島外遠征しかなく、「だったら島で記録会を」と、ほぼ1年前に大会の開催を決めた。
 AIDAの認可手続きを進めながら、SNSなどで島外へ参加を呼びかけたのが今年5月。反応は予想以上で、その日のうちに予定枠は埋まった。それからも大会で事故がないように、セーフティのメンバーを育てるための安全講習などを重ね、この日を迎えた。
 水中で息を止めている時間や、一息で泳げる距離を競うシンプルで一見地味な戦いだが、ドラマはある。3人が同時に行うSTAは、水中で耐える選手のつらさが観客にも伝わり、浮上して一連の動作を行い、ジャッジから成功のホワイトカードが出ると、観客もホッと一息。いつしか自分が戦っているような一体感が生まれてくる。
 安全のためにも、絶対に一人では行わないのがフリーダイビングの原則。競技会も選手はもう一人の相棒(バデイ)とチームを組み、お互いが競技で深い集中に入り、リラックスできるようにサポートする。   
 結果は男女を通じて、梶眞理子さんがSTAで5分22秒、DNFで129bの2冠。DYNは三野夏美さんの150bがトップとなり、18年世界選手権女子日本代表の2人が実力を発揮した。大会デビューが多かった島内参加者は初めて記録が認定されたり、自己記録を更新するなど、地元での公式戦で新たな一歩を踏み出した。
 屋外プールでの公式記録会は珍しいこともあって、島外参加者からは「プールの底に光が揺れて気持ちよかった」「大会全体がとてもアットホームで楽しかった」と、開放的で堅苦しくない島の雰囲気が受け入れられ評判は上々。代表の石坂さんは「みんなで苦労した分、手応えもあったので、できれば来年も続けてやってみたい。もっと島の方に観に来てもらい、フリーダイビングファンを増やせる大会をめざします」と話している。