TBSラジオ「安住紳一郎の日曜天国」の公開生放送が11月30日、町ホールで行われた=写真。安住アナのトークで八丈島の紹介や島内のホットな話題が首都圏のリスナーに届けられた。また、翌週12月7日の同番組でも、宇喜多秀家が話題になるなど、引き続き八丈島が紹介された。聴取率ランキングでも常に上位の人気番組で、八丈島にとってはまたとないアピールの機会となった。
チェーン店ないのは新鮮商店はフルネームが礼儀
TBSラジオ「安住紳一郎の日曜天国」の公開生放送が11月30日に町ホールで行われ、番組が企画したバスツアー招待客や、自費で来島したリスナーなどの島外者と島民あわせて約500人が観覧した。
テレビで人気の安住紳一郎アナウンサーの本音トークや辛口コメントがウリの同番組は、毎週日曜日、10時から約2時間、関東地方の1都6県に向けて放送されている。
35分にわたるオープニングトークの中で安住アナは、「マグロみたいなヒラマサがとれる釣り客あこがれの島」「温泉も有名。みはらしの湯の露天風呂は、恥ずかしいくらい全開で、すばらしい眺望」「玉石垣がみごとで驚いた」「このホールは劇団四季が公演をやりそうなほど立派」…と、八丈の観光スポットなどを次々と紹介した。
八丈の印象について「全国展開されているチェーン店がないのがとても新鮮。全国どこにいっても同じ町並みの中、これは、きらめくばかりの個性」とコメント。また、伊勢崎富次朗商店、浅沼周蔵商店、小宮山久男商店などの名前をあげ、「八丈はどうやらフルネームで名乗るのが礼儀。商いに対する責任は無限で私がとります!みたいな勇ましさを感じる」と続けた。「八丈の良さをお伝えするにはまだまだ時間が足りないです。ぜひ直接訪れて楽しんでほしい」とアピールした。
その後のコーナーも八丈一色。黄八丈の紹介では、「めゆ工房」からの生中継で山下芙美子さんがインタビューを受けた。
「2014年八丈島ビックリニュースベスト3!」と題したコーナーでは、今年1年間の南海タイムスの紙面から、番組が選んだ「やっぱりいた! ひとりぼっちの野ヤギ」「おすそわけ文化の実態明らかに」「八丈島の最新結婚事情」の3つのニュースをピックアップして紹介。年間15dのおすそわけ用のイモをつくる菊池國仁さんや、島事情に詳しい「いそざきえん」の磯崎光太郎さんに取材したコメントなどが紹介された。
ゲストコーナーには、山形弁で民謡やヒット曲、オリジナル曲を歌い、「なまり歌姫」として注目されているシンガーソングライター朝倉さやさんが出演。山形弁「木綿のハンカチーフ」や山形の民謡を披露したほか、八丈のショメ節を歌い、会場は「ショメショメ」の合いの手で盛り上がった。八丈は5つの地区があってそれぞれ言葉が違うことや、八丈方言がユネスコに消滅危機言語に認定されたことなども話題にのぼった。
会場はホールと広場の壁を取り払って開放。広場にはテントによる出店コーナーが設置され、番組スタッフによる豚汁などのほか、千葉県館山市が「カニ汁」、群馬県神流町 (かんなまち)が「赤いも」を練り込んだ「ジャー麺」を販売するなど、地元のグルメをPRした。
番組によれば、公開放送のバスツアー(無料招待)には、全国各地から、8748人の応募があったという。
当選した40組80人は、29日の2便で来島。夜は温泉や、ホテルでの島料理を楽しんだ。ツアーのメンバーからは「島の方があたたかく迎えてくれて感激した」「島の風景が素晴らしく、八丈のファンになった」などの声が聞かれた。
番組内で投稿が読まれ「来たかいがあった」と喜ぶリスナーの一人は、長野県から自費で来島。島内めぐりや、リスナー仲間との交流を楽しんだという。ANAの株主優待券を使って世田谷区から来島したという夫婦は「生の迫力はすごい。裏方のディレクターなどの動きも見られてよかった。力の入った内容で感激した。八丈にもまた来たい」と話していた。