毎年11月に「体験交流学習」で八丈島を訪れている南大東島の小中学生8人と引率者4人の計12人が、18日から2泊3日の日程で来島した。 初日の午前中は、大賀郷小学校と大賀郷中学校で開かれた歓迎交流会と交流授業に出席。午後は元プロ野球・千葉ロッテの投手で「ジョニー」の愛称で知られる黒木知宏さんが講師を務めた「あいさつふれあいチャレンジプロジェクト」に大小・大中生と共に参加した。翌日は歴史民俗資料館や植物公園、南原千畳敷、めゆ工房など島内をめぐり、八丈の歴史や自然にふれた。
この日の夜に行われた大小・大中生有志との懇親会に参加した南大東島の子どもたちからは「いろんな人と友達になれて楽しかった」という声が多く聞かれた。八丈の印象は「山が大きい」「暗くなるのが早い」「寒い」「夜景がきれい」「はじめてヘビを見てびっくりした」など。「八丈のことがわかってよかった」「またいつか来たい」という感想もあった。南大東小中学校の山城勝秀校長は「ビジターセンターなどで学べ、子どもたちも自分たちの先祖の島がどんなところなのかよくわかったと思う」と話した。
三線、太鼓ー 子どもたちに根づく伝統芸能
19日夜、船見荘で行われた懇親会では、南大東中1年生の喜友名可奈子(きゆなかなこ)さんと吉里爽(よしざとさや)さんが沖縄の弦楽器「三線(さんしん)」で大東島の民謡を披露した=写真。2年生の新城音夢(しんじょうりずむ)さんも八丈太鼓がルーツの「大東太鼓」を叩いた。
三線や大東太鼓は、島の伝統芸能として子どもたちにすっかり根づいている。音夢さんが通う「碧会」は園児から中学生まで約25人が所属し、毎晩練習を行っている。これまでに巣立った子どもたちは100人を超え、沖縄をはじめ全国のイベントで演奏したり、東京で開催される和太鼓コンテストにも出場するなど、活動の場を広げているという。
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