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第3428号  2010年(平成22年)1月15日金曜日


● 島のサポーターに見守られ! 武宰士選手 八丈で調印式 アルビレックス新潟とプロ契約
  島初のJリーガー 後援会も発足 「戦えること、楽しみに」 日本代表・長友選手
● 都議補選 今日告示 民主、自民の対決か 24日投票
● 空路利用者 40年ぶり10万人割る 対前年比5.3%減 09年来島者数 10万9756人 船の利用者は微増
● 1月1日の町人口 対前年比123人減 8,335人 総世帯数は4,599世帯
● 離島航路補助など要望 島しょ関係者からヒアリング 民主党
● 渡辺総務副大臣町議と懇談会
● 離島センター助成事業募集中
● 大会結果 第41回棋羅名人戦 子ども囲碁大会 第42回田中界治杯争奪新春サッカー大会
● 第28回八丈サッカーリーグ
● 史上最多277人参加 パブリックロードレース 早めの告知、手厚い特典も好評!?
● 操法大会 大賀郷分団優勝 八丈町消防団出初め式
● 晴ればれ65人 成人祝賀式
● 八高吹奏楽部 木管で金、金管で銀 東京都高等学校アンサンブルコンテスト
● Jリーガー6人 自主トレで来島
● 八丈太鼓六人会CDリマスター盤 小島出身高橋文子さんの詩集
● ざつおん 地方自治法改正へ
● 南海俳壇 八丈俳句会(一月例会)
● 短信 八丈島文化フェスティバル
● 短信 八丈島郷友会 総会と新年会
● 短信 NHK総合歴史秘話ヒストリア「宇喜多秀家と豪姫」
● 短信 第60回八丈島囲碁選手権大会
● 短信 家族介護者教室「ケアケア交流講座」
● 短信 体験講座「海藻おしばで海を学ぶ」
● 短信 八丈島バレーボール協会「如月杯」参加申し込み





武宰士選手 八丈で調印式 アルビレックス新潟とプロ契約
島初のJリーガー 後援会も発足






 八丈島初のJリーガーになった奥山武宰士さん(18)のアルビレックス新潟との調印式が10日、シーパークリゾートで島民ら150人あまりが見守る中で行われ、正式にプロ契約を締結した。その後の後援会発足会では、来シーズンの背番号が「25」に決まったことも報告された。集まったサポーターからは武宰士選手の新しい挑戦に期待を込めた激励の大きな拍手が贈られた。

 調印式には出席を予定していたアルビレックス新潟の田村貢社長が急用で来られなくなり、強化部スカウト担当の鈴木建仁さんが代理で出席した。多くのサポーターが見守るなか、父の奥山清満さんと武宰士さんが契約書にサイン。鈴木さんがそれを確認して、正式な調印となった。
 鈴木さんは「正式契約の場にはたいてい立ち会いますが、このような盛大な調印式は初めて。島民のみなさんの期待がいかに大きいかを実感しました。チームとしても長い目で、温かい気持ちで、そして時には厳しく武宰士選手を見守っていきたいと思います。新潟のビッグスワンにもぜひ応援に来て下さい」とあいさつした。
 続いて武宰士選手が「今年は1試合でも多くの試合に出たいです」と、短い言葉ながら、いよいよ迫るJデビューへの固い決意を述べた。

 調印式終了後には奥山武宰士後援会発足会が行われた。大沢力後援会長は「小学5年で島を離れた後、各世代の日本代表選出、そして今日のプロ契約と本当にいい夢を見させてもらっている。できる限り応援していきたい」と語った。
 大脇進事務局長からは同後援会設立の目的について「武宰士選手がサッカー界において発展・活躍できるよう多方面から応援すると共に、故郷である八丈島を広報すること」との説明が行われ、一人でも多くの島民の参加を募っていけるよう出席者に協力を求めた。
 その後、会場のサポーターがそれぞれに武宰士さんへエールを送った。八高3年生で武宰士さんとは保育園、小学校と同級生だった天野翔太さんは、参加した16人の大小時代の同級生を代表して、「つらくなったらいつでも僕たちに連絡して下さい」と語りかけた。
 武宰士選手の才能を見い出し、これまで力強くサポートしてきた谷田部啓一さん(元八丈島法務局勤務)からは、武宰士選手の背番号が「25」に決まったことが発表された。「今年J1、J2を含めてJリーガーになった高校生は35人だけ。いかにそれが大変なことか…」と、出会いからプロ入りまでの7年間の軌跡を熱く語った。
 父の清満さんは「家族が離ればなれになるなど大変なこともありましたが、みなさんのおかげでこの日を迎えられました。武宰士が少しでも早くプロの舞台に立って、恩返しできればと思っています」と感謝の言葉を述べた。
 終わりに八丈島サッカー協会の奥山秀人会長が「柏に合格したとき、そして、今回のプロ契約と、夢を2回見させてもらいました。名前のムサシは『夢三四』とも書けるので、もう2つほど、島のサポーターも一緒に大きな夢を見させてください」と結んだ。



 同級生と新春サッカー大会に出場するなど、プロ最初の年を故郷の八丈島で始動した武宰士選手。今年の目標は「まずは試合に出場すること」と宣言する。
トップチームの選手は約30人。このうちベンチ入りできるのは先発11人とサブの7人(交替枠は3人)だ。
 昨年J1で8位だったアルビレックス新潟は、今年新監督に黒崎久志ヘッドコーチが昇格した。チームが構想する武宰士選手のポジションは中盤の底・ボランチ。守ってショートカウンターで攻めるのがチームカラーで、ボランチは攻守の切り替えの要となる重要なポジションだ。2つのレギュラーのイスを4人の選手が争うが、同じポジションに外国人が加入すればさらに競争は厳しくなる。
 チームの始動は21日。25日から高知県・春野で身体づくりが中心の一次キャンプ、2月15日からの静岡県・Jステップでの2次キャンプではJリーグの他チームと試合を行うなど実戦形式の練習が増える。ここで監督、コーチにアピールして「開幕ベンチ入り」を自らの手でつかみとってほしい。
 これまで通り、チームの寮での生活は変わらないが、4月からは地元の新潟医療福祉大学健康スポーツ学科にも通うことになる。
 「いつか『ムサシ』の名前でピッチに立ってほしい。その時は八丈島もきっと有名になる」と夢を託す島のサポーター。
 Jリーグ開幕は3月6日。背番号「25」、武宰士選手の新しい挑戦がスタートした。



    「戦えること、楽しみに」 日本代表・長友選手



 会場が一段と湧いたのは日本代表のサイドバック・長友佑都選手(FC東京)がサプライズゲストとして紹介されたとき。長友選手は「今年から武宰士くんと一緒の舞台で戦えることを楽しみにしている」とエールを送り、がっちり握手を交わした。