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第3536号  2012年(平成24年)9月14日 金曜日


● 喜界、宮古より方言の衰退進行 国立国語研究所 八丈方言調査
  すらすら出ない島言葉 5地域の45人から聞き取り
古代語ばかりではなく新たに発達した言葉も
● 高齢化率微増33.03% 9月1日町人口90歳以上182人
● 核の製造、原爆投下、原子力発電 日米のレンズで見る アーサー・ビナードさん講演
  命の肯定 言葉の力で
● 「歴史も自然も 宝物が無尽蔵にある島」ひげの梶さんの歴史文学探歩の会 八丈島を歩く
● 「島の小中に重篤ないじめはない」 町会議で教育長
● 町庁舎建設費 大幅な追加へ 地盤強化、道路側面補修などで
● 菅田正昭さんの新著「青ヶ島の神々」
● 南海俳壇、歌壇
● 浦和仲本パパス初優勝 第5回RAINBOW CUP O-45とレディースは八丈勢V
● 「転入者の把握は重荷」 自治振興委員の集い 「廃屋増えて困る」
● 混合バレー関東交流大会 島内外12チームが参加
● 人事トピックス
● たんしん 21日〜30日 秋の全国交通安全運動
● たんしん 22日 空の日イベント
● たんしん 22日 八丈島福祉寺子屋
● たんしん 23日 八高祭
● たんしん 30日 八丈管内中学校陸上協議記録会
● たんしん 第37回商工業者ソフトボール大会結果


喜界、宮古より方言の衰退進行
国立国語研究所 八丈方言調査





各地域で行われた聞き取り調査



 国立国語研究所の「危機方言」プロジェクトチームによる「八丈方言調査」が6日から3日間、島内5つの地域で実施された。調査員が面談方式で島民から文法や基礎語彙の聞き取りを行い、画像や音声でも記録した。八丈島での大規模な方言調査は1950年以来で、調査結果は、今年度中に報告書にまとめられる。


すらすら出ない島言葉 5地域の45人から聞き取り

 調査には同研究所をはじめ、各地の大学などから研究者ら19人が参加した。6日に末吉、中之郷、翌7日は三根、大賀郷、そして8日に樫立で実施された。各公民館には普段から方言をよく使う60歳以上の地域住民8〜11人(合計45人)に集まってもらい、島民1人に2人の研究者がついて約3時間にわたって聞き取り調査を行った。

 使用された調査票には、共通語の基礎語彙が240語、文法が82例用意され、それぞれに日常会話で使用する島言葉の発音、アクセント、文法、使用の頻度などを聞き取っていった。

 八丈島での調査は、鹿児島県喜界島(10年9月)、沖縄県宮古島(11年9月)に続くものだが、調査した研究者の感想は「方言の衰退がこれまでの2カ所より進んでいる」との印象で、危機感を持ったという。

 特に『語彙(単語)』については、聞き取りを行った70代の人からもすらすらと島言葉が出ることは少なく、日常的に共通語を使う機会が多くなっていることを示した。一方、状況の説明や、気持ちを表すなどの『文章表現』では、スムーズに島言葉が出てきたという。

 同研究所の木部暢子教授は「身の回りの環境が変わっていきますから、単語が共通語化しやすいのは一般的なことです。調査の場合はやや日常のように言葉は出にくいのですが、これまでの2カ所に比較して、保存状態が貧弱であることは確かです」と指摘している。

 一方で、教育現場での取り組みについては、「通常正規のカリキュラムに方言指導を取り入れるのは現場に抵抗が強いのですが、八丈では今年度が三原小、来年度は中学校1校が研究指定校になって取り組むなど、積極的だと感じました」と評価している。