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第3455号  2010年(平成22年)9月10日金曜日


● 全日空上り便「予約とれない…」 船で来て飛行機で帰るパターンが増加 8月 船、飛行機の欠航ゼロ
● 8月来島者 364人増
● 富士登山道入り口 観光標識設置を 振興委員・納貯組合長の集い
● 高齢化率32.44% 90歳以上169人、100歳以上8人
● 方言講座3回目
● よりそいつなぐ(後編) 高齢者の自殺なぜ多い? 喪失感と向き合う力 「世話になりたくない」強すぎる思い
地域での見守り対策協議 自治振興委員の集いで 介護のことで悩んだら…
第3回八丈方言講座 五地域の方言オンパレード
笑いと???
● 総生産額6.1%減 16億4622万円に 09年八丈町花き生産統計
● ヤスデ駆除剤を試験散布 永郷の町有地
● 9月過去最高更新 6日に33.2度
● 黄八丈で銀ブラ 10月31日に
● 八高Aが優勝 夏季サッカーリーグ
● 盆バンドにフラの宴 六夜様
● たんしん 処分場とゴミ問題についての勉強会
● たんしん 大賀郷中学校運動会


五地域の方言オンパレード
第3回八丈方言講座















「第3回八丈方言講座」(4日、八高視聴覚ホール)は、ゲスト(▽三根=喜田孝さん、沖山彰さん▽大賀郷=菊池孝光さん、川上絢子さん▽樫立=伊勢崎富治さん、伊勢崎武二さん▽中之郷=福田栄子さん、山下芙美子さん▽末吉=沖山慶孝さん、沖山尚昭さん)による5地域の方言でのトークをメインに開かれた。10人は子どもの頃の話などを、使い慣れた方言でユーモアを交えて語り合った。受講者195人の半分近くは島外出身者とあって、会場の反応は笑いと「???」に。その光景も可笑しさを誘い、「楽しかった」と好評だった。
 ゲストの中で最年長の末吉、沖山尚昭さん(83)は、小学生時代の思い出話から始めた。「長戸路(旧家)の坊ちゃんはしょい鞄(かばん)だらら」が、他の子は風呂敷で学校に通った、などと語った。
 沖山慶孝さん(67)が、1935(昭和10)年に建設された末小の旧校舎を話題にすると、尚昭さんは「すばらしい校舎だった」と回想し、子どもたちは椿の実を持ち寄って廊下を磨いたと話した。3年生以上は、口開け前にテングサを採らせてもらい、学校の費用にしたという。慶孝さんが「昼前に採って干すと、半日でかーかーか?(乾いたか)」と聞くと、尚昭さんは「かーから(乾いたよ)」と返した。 
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 中之郷の山下芙美子さん(64)は「ねっこけ(子どもの)時はこなさま(蚕=かいこ)を養わぉーじゃ」と話し、中学校では「養蚕休暇」があったことも話題にした。
 「昔の黄八丈は、黄は少なくて、黒や樺を多く使った。わがえ(我が家)はちーと貧乏だったので小学校に入学する時、クニ(本州)からの服は高いし買えなくて、父ちゃんの黒け丹後(黄八丈の島内での呼称)をほどってセーラー服にした」と福田栄子さん(71)。「まん(今)では高級どうがの」と芙美子さん。絹で仕立てた洋服は温かかったという。戦時中は木綿やウールが手に入らず、親戚で丹後を国防色に染めて軍服に仕立てた人もいた。
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 『年の瀬談笑』を繰り広げたのは伊勢崎富治さん(68)と伊勢崎武二さん(59)。
 「およりやったかぁ(お休みになりましたか、という朝のあいさつ)。きい とんめて(朝)から がまんしやろじゃー(がんばりますね)。まにゃ(今では) 餅ょつことこ(餅をつく家)がぶっぺろーに(減ったのに) おみゃんしゃー(あなた)はたいしたもんでおじゃろじゃ」と富治さんが語りかけると、「五流れ(せいろで40個弱)ぐりゃーつきいたそは」と武二さん。会話の内容は唯一テキストにして配られたが、武二さんの話し方は文字を目で追えないほど「超高速」だった。
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 郷社のお祭りをテーマにしたのは、大賀郷。神主の菊池孝光さん(56)が「昔の郷社の祭りはあだん(どう)だったか、しょくない(知らない)か」と聞くと、「昔は夜は暗くて出歩かなかった。懐中電灯があろわけじゃなし、夜みくと、河口にぶっこちろわよ(夜歩くと、河口に落ちるよ)。お祭りは昼間にやったと思う。奉納相撲もあった。神殿はぼーくて(大きくて)、まんのごん(今のように)ちゃちでなかった」と川上絢子さん(71)。当時は深い谷間だった河口を、「昔はごみ捨て場だったんじゃねーか」と孝光さんが言うと、「おおな(そう)。うくげーのー(あそこに)、道路掃除で出たごみをぶっちゃり(捨てに)に行った」と絢子さん。
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 三根の2人の会話にも、昔の生活感が。
 日照りの夏に泳ぎに行くと、「みじゃ(地面)がしゃしゃくて(熱くて)、あなした(足の裏)が、ちゃちゃぎれた(焼け焦げた)」と沖山彰さん(74)。喜田孝さん(65)は、味噌造り用に麦と豆を栽培していた当時、麦搗きを手伝った話や、田んぼのどんじょーめ(ドジョウ)を捕えに行った時、入れ物のビンが割れ、それを「田んぼにぶっぽおって(放って)おいて、わいきゅーれた(怒られた)」などと語った。
 彰さんは中学生の時、祖父からちょんこめ(仔牛)をもらった。その牛が大きくなってから狭い道で崖下に落ちた時、背に乗せたごみ(マキ)が木にひっさざまった(引っかかった)。このため、荷物をつなぎ止めているバッチを引き抜いて牛を助け出したという思い出話も披露した。