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第3444号  2010年(平成22年)6月11日金曜日


子ども手当初支給 中学生以下456人に ひとり月額 13000円
● 配分金、1億円超に回復 09年度事業 シルバー人材センター
● 着尺類生産 ピーク時の3分の1 黄八丈織協総会
●「市民自ら生き方を選ぶこと」 文化振興条例制定の目的 ホール運営と文化振興考える講座
● 伐採木 バーク堆肥に再生 「循環型農業 真剣に考えてよ」須貝維一郎さん
● 神津島出身の石野田さんと 島言葉で歌づくり 三原中2年生
● 5月の来島者減少
● 工事説明会 最終処分場 汚泥再生処理センター
● 少年武宰士ものがたり 立志編(5)「イザ!新天地、新潟へ。」 手記:谷田部啓一さん
● 改革へ第一歩 宿泊施設斡旋開示 観光協会臨時総会
● 表紙は小島の絵 本文でも特集 全日空機内誌6月号
● クリーンデーに3千人
● 店舗併用住宅全焼
● 関村友貴さんインターハイへ
● 人事トピックス 東京都町村議会議長会会長に沖山宗春八丈町議会議長
● 法務局が派遣 特設登記所
● 短信 第7回田植え体験
● 短信 第2回八丈方言講座「民話を通して島言葉にふれよう」
● 短信 第61回少年部春季野球大会結果
● 短信 八丈島テニスクラブ春季大会結果
● 短信 檜之扇会 老人ホーム慰問




伐採木 バーク堆肥に再生
「循環型農業 真剣に考えてよ」須貝維一郎さん








 町道や都道に枝を広げた樹木の伐採が3日、島内一円で実施された。クリーンセンター横に株式会社八丈建機サービス(代表取締役・須貝維一郎さん)が整備した木材チップ再生ヤードには、トラック162台分約133トンの伐採木が持ち込まれた。
 古紙、段ボールなどのリサイクル事業も手がける須貝さんは、昨年からバーク堆肥(樹皮を発酵させてつくる土壌改良材)の生産を開始した。「漁業や建設業に携わっていても農業が好きな島民は多い。将来的に働く場を確保していくためには、農業がしっかりするしかない。そのためにも土壌の改良は必要だ」との信念からだ。
 昭和30年代頃までは、島の多くの農家が家畜を飼っていて、島の畑は肥えていた。家畜が減り、化学肥料に頼るようになって土がやせ始めた。以前は、1本のロベから年間30枚以上の切り葉が切れたが、今は20枚切れればいい方だという。
 バーク堆肥は、3?5センチ以内に細かく粉砕した枝葉を、土の上で水を含ませて何度も切り返し、4カ月以上かけて熟成させる。特徴は「目は粗くて通気性がよいが、保水性も高いこと」。
 八丈島では年間1600トンの肥料を島外から買っているが、島でごみになっている樹木を堆肥にして循環させれば、お金も島の中をまわる。「今は会員制で販売しているが、将来的には農業法人などで運営すれば、遊休農地の復元にも役立つ。島民が誰でも無料で堆肥を持ち帰れるような仕組みを作れるように、行政や議会も真剣に考えてほしい」と須貝さん。
 最終処分場や庁舎建設など、これから本格化する島内の大型公共事業では、大量の伐採木が発生する。こうした樹木を、資源として生かせるか。民間事業者がビジネスとしても持続でき、行政にとっても経費を節減できる循環システムの構築が課題となる。
 写真上は伐採した枝が持ち込まれる再生ヤードの全景。写真下は完熟堆肥を手に取る須貝さん。堆肥は発酵で熱を帯び、すがすがしい森林の香りがする。名前は堆肥だが土壌改良材で、作物に応じて追肥が必要だ