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kiji100205


第3439号  2010年(平成22年)4月23日金曜日


船欠航 もう27回 町議会 貨物滞留、コンテナに穴 気象、船、港湾 原因はどこに?
● 大島の観光消費額 八丈とならんだ 09年観光客入り込み実態調査
● アクセス数 年々減少 開設から6年目 町の総合ポータルサイト 1千万円でサーバーこうしんも・再構築も

● 春の日差し浴び、大潟浦でミニホイケ

教員用サーバー導入へ 小中学校のパソコン 秋に5年のリース契約
● ヤスデ対策費3倍に 薬剤無料配布5袋まで
● 少年武宰士ものがたり 番外編 お父さん、これが僕の戦う姿です 手記:谷田部啓一さん
対前年比20%減 8億4725万円 八丈島漁協09年漁獲高 カツオ不漁 約2億円減る
● ホームまつり大盛況
● ざつおん 75歳以上の1人平均医療費 八丈町49万円、全国86万円

短信 八丈島交通安全協会10年度総会
● 短信 中之郷自治会10ン土定期総会・第49回中之郷地域住民大会
● 短信 八丈島三根会10年度総会


船欠航 もう27回

町議会で指摘 貨物滞留、コンテナに穴




 今年に入って4月20日までに、定期船の欠航が27回に達している。月別では▽1月=7回▽2月=7回▽3月=8回▽4月=5回で、1月から3月の3カ月間でみると昨年より7回多く、4月は昨年の3回をすでに2回上回っている。貨物の滞りは島の経済や暮らしに深刻な影響を及ぼしているとして、3月30日の町議会でも欠航に関する質疑が行われた。
 ロベやレザーファンなどの切葉類は、市場でセリが行われる月・水・金曜の前日に出荷されている。が、船が欠航すれば、市場への入荷が集中し、値崩れの原因にもなる。欠航で残されたロベの切葉は、夏は冷蔵庫、夏以外は常温で集荷場に保管し次の船に積むが、レザーは鮮度が保てないため空輸にまわす。飛行機の運賃は船の約2倍。その分、生産者の手取りは少なくなる。
 町議会では、増えている船の欠航にふれながら、「老朽化して穴が開いているコンテナが、観葉植物の葉を傷めている」(土屋博氏)との問題が指摘された。

 東海汽船が八丈島航路で使っているコンテナは286基。このうち八丈町の補助で作製したのは78基(▽農協のコンテナ30基=03年作製▽漁協の保冷コンテナ40基=05年作製▽町の保冷コンテナ8基=同)で、耐用年数は3年だが、これらは内張りされているので、問題は生じていない。内張りのないタイプは、穴が開くと葉ものの輸送には不向きという。
 土屋氏は「東海汽船には、穴が開いたコンテナを更新するよう以前から要望しているが、どうなっているか」と質問。浅沼町長は「東海汽船には、コンテナや新船はいつになるか聞いているが、船は造らないという。議員も都に要望してもらいたい」と応じ、都頼みの状況にあることを説明した。
 奥山博文氏は「今の船では積めるコンテナの数が限られる。陳情したことがあるが、東海汽船は経営状態が悪く難しいということだった。船を島しょ全体で所有するとかしなければ解決しないのでは。芝浦に資材がたまれば、工事が遅れる。海上運賃も世界一高い」と、解決策が見えない物流の問題点を指摘した。
 「欠航すると、商品の入荷遅れでお客様にご迷惑をかけますが、仕事も空いてしまう」と、スーパーなどでは悲鳴を上げる。「今年の欠航は多すぎますね。今の船は貨物の積載量に限界があるので困っています」とは、食料品を扱う店の人の話。貨客船は16、17日と連続で欠航したため、荷物は19日に大量に入ったという。


気象、船、港湾 原因どこに?


底土港でのコンテナの積み卸し作業

 東海汽船の東京〜大島〜利島〜新島〜式根島〜神津島航路には、02年にジェットフォイルが就航した後、貨客船「かめりあ丸」(86年就航、3700トン)が運航している(冬は毎日だが、冬以外は週末や繁忙期のみ)。そして、大島航路に運航していた沿海用の「さるびあ丸」(92年就航、4900トン)は、三宅島?御蔵島?八丈島航路へ移った。
 積載可能なコンテナ数は、三宅島に輸送する分も含むと、「さるびあ丸」が30基、「かめりあ丸」が25基。このほか、建設資材やプロパンガスなどの貨物を週2回(火・土曜日東京発)輸送している貨物船「天正丸」(432トン)に積載できるコンテナ数は最大で30基。平均では15基が輸送されている。
 かつて八丈航路に運航していた「すとれちあ丸」(廃船、3708トン)には三宅島の分(9基)を含めてコンテナを42基積むことができた。東海汽船によると、伊豆諸島向けに08年度は10基、09年度は30基、今年度は3月末までに50基のコンテナを作製し、消耗が激しいものから廃棄処分している。
 今年1月から4月20日までの八丈島の欠航は27回。このうち16回は航路不良で出航しなかったケースで、港が3カ所ある三宅島は着岸できたが、その後に欠航したケースは11回あった。内訳は三宅島以南の海と桟橋の両方の不良が7回。八丈まで来たが、底土・八重根両港にうねりが残って桟橋が使えなかったケースが3回。チリ地震による津波回避が1回。
 桟橋は使えるが、「海上不良」が原因の欠航(16回)については、沿海ではない外洋向けの船なら就航率は上がる可能性もある。小笠原航路に新船を建造し、八丈航路には現在の「おがさわら丸」(97年就航、6600トン)を使用する計画が立ち消えになっている。同社では、「八丈島の桟橋は長さなどに問題があり、冬など海の状況が悪い時の『おがさわら丸』の運航は難しいのではないか」とみている。

増える低気圧への対応は…


八重根港に入港した「かめりあ丸」09年の八重根港への入港は24回(7%)

 最近、日本付近で急速に発達する低気圧が増えているという。過去は年に1、2個程度だったスーパー低気圧が、今年は1月から3月までに9個も発生。通過時に南からの強い風が吹き、通過後は北から強い寒気を呼び込むため、気温は乱高下している。急速に発達する低気圧が増えていることについて、専門家は、地球温暖化に伴い、大気の安定度が悪くなったためではないかとみている。
 最近の定期船の就航率を見ると、08年は87%で欠航数48回(1月から4月は26回)、09年の就航率は91%で欠航数34回(同18回)。今年は20日現在までの就航率が75%となっている。これからは厳しい気象条件でも運航できる輸送システムの実現も課題となりそうだ。